医薬品業界のピッキングの特徴

医薬品業界でのピッキング作業の現場

医薬品業界でピッキング作業が必要とされている現場は大きく分けると二つあります。一つは医薬品メーカーの工場の倉庫です。医薬品メーカーでは製造した医薬品を倉庫に保管しています。病院やクリニック、調剤薬局などに出荷するための在庫を確保して、必要時にすぐに出荷できるようにしているのが一般的です。品質管理を徹底して、医薬品としての効果効能が損なわれないようにしています。メーカーによっては医薬品だけでなく医薬部外品や医療機器の製造をしている場合もあります。もう一つは医薬品の卸業者の倉庫でのピッキング作業です。工場と同じくらいの規模の倉庫を持っている卸業者も多いので、ピッキング作業の必要性も高くなっています。

医薬品業界の工場でのピッキング作業とは

医薬品業界の工場でのピッキング作業には特色があります。医薬品はバッチ生産されるのが一般的で、製造ロットごとに倉庫に保管されています。医薬品ごとに品質保持のために必要な保管条件が異なっていて、冷蔵や冷凍で保管されている医薬品も珍しくありません。ピッキングの際に正しい条件で保管されていたかどうかチェックすることが求められます。また、同じ名前の医薬品でも成分の含有量に違いがあり、100mgの製品と500mgの製品がある場合もあります。同じ成分で注射剤と経口剤といった複数の製剤がある場合も多いので、ピッキングのときには誤って別のものを選んでしまわないように気を付けなければなりません。作業時に確認する項目が多いのが医薬品業界のピッキング作業の特徴です。